プロフィール詳細

1983年千葉県生まれ。

高校卒業後、アメリカ大学へ正規留学。4年半で修士課程を修了し帰国、2008年より東京の外資系半導体メーカーに在職中。調達・購買部門で10年以上のキャリアを積み、グローバルな視点で支出管理を実践する。その知識とノウハウを家庭の管理や節約、個人資産に反映させている。

 

私は2012年7月に目標を立てた。

10年で金融資産1億円、年間キャッシュフロー1000万円の状態をつくる。

プロフィールにある通りのである。それまでは普通に勤め、適当に遊び、恋愛し、結婚し、家を買い、給料もそこそこ順調に伸びてきた。

子供のころから倹約する性格で、ぜいたくすることに興味はなく、貯金も順調に増えていった。親は健全だし、家族・人間関係に特に大きな悩みはなく、もちろんお金にも困っているわけでもない。全くのワケなし人間である。

 

そんな私が金融資産1億円、CF1000万円を目指した。きっかけは、他に人生を刺激的にしてくれる目標がなかったからである。仕事も夢中になるほど好きなわけではなかった。社会は厳しいと覚悟して就職して早8年。10代の頃や、学生のころに比べて、厳しいことなんてなかった。

人生で最もつまらない期間は24~30歳、目標のないサラリーマン時代である。人から見たら、きっと羨ましがられる立場だと思う。

モノを買う立場は、商業取引上どうしても強くなる。頭をさげられたり、接待されたり、よほど倫理的にNGなことをしない限りは、ゆうゆう自適な仕事である。

 

ただ目標が欲しかったのだ。自分の人生をもっと色濃くしてくれる何かが。

 

サラリーマンとして、時間が経つにつれ、会社や社会に慣れ、友人たちもそれぞれの道を歩むようになる。MBAを取ったり、脱サラして事業を開いたり、皆自分の夢ややりたい事を目指して、紆余曲折しながらも人生を楽しんでいる。

私は特にやりたい事もなく、しいて言えば趣味の草野球をプレーすることだがプロ行く実力はなし、社会人・サラリーマンとして高みを目指すことにした。

 

学ぶことは楽しい。私は千葉県の田舎の農家の生まれで、よい家族ではあったが、裕福な生い立ちではない。

まじめだが何かに没頭しやすい性格だったのか、世間知らずで育った。

高校卒業後、東京でイタリアンレストランで初めて接客のバイトしたとき、店長に「ナポリタンて何ですか?」とまじめに聞いたことがある。ちなみにその時の回答は「お前、殺すよ!」だった。店長としては忙しいときに、冗談なのかバカなのかわからないスタッフの世話を強いられたのだから無理もない。

そんな自分が東京のイタリアンというお洒落なレストランで働いたのも、世間知らずだった自分を変えるのに学べる最高の機会と位置付けたからだ。

このように知りたい欲は人一倍あった。 実家が個人事業主だったため、よくわからないサラリーマンの生活にあこがれを抱いていた。

その憧れのサラリーマン人生を送れることになったが、6年以上も働けば知識欲は満たされてきた。

社会的に非常に恵まれたステータスで、国にとっても恩恵をもたらす管理しやすい分類の社会人ということがわかった。

次の興味の対象が、会社の上に立つ人間ってどんな気分だろう?お金持ちになると世界をどう見ているのだろう?だった。それを目指すことにした。

 

2012年7月29日。10年後の今日までに、金融資産1億円、キャッシュフロー1000万円の状態をつくる。と日記に書いた。

目標をなるべく具体的にしようと考えていたときに、ただいっぱい持っているだけじゃダメだ、その後もお金が入ってくる状態を作っておかないとと、ストックとフローの概念を考えていた。

ただ一方で、お金持ちと会社の上に立つ人間の区別はついていなかった。

それから6年間、 本格的に株をやってみたり、 仕事を頑張ってみたり、転職を考えてみたり、不動産投資を検討してみたり、常に目標を意識しながら生きてみたが、あと3年半で目標額には届かない見通しとなっている。

反省点としては、そこまで本気じゃなかったことだ。別に1億円目指さなくても、十分幸せに生きていけるから。

目標立てて常に意識してきただけで、50%以上の満足感を得ているから。行動に結び付く具体的な目標を立てられることこそが、達成することと同じくらい重要なことだと思っていたから。

結局、100万円単位の投資や、事業を起こす覚悟はなかった。

 

1億円とは、世間一般からだいぶ突き抜けた数字だとは思うが、それに対する行動は、残念ながら世間一般でもやられていることだ。

ただ一つだけ、一般より少しだけ突き抜けた行動を起こしてきたことがある。それが節約であり、独自の家計管理術である。

また、サラリーマンとしての高みを目指すため、資格をとったり、現職の購買に関するノウハウや知識が自然と身についてきた。

中小企業診断士は経営コンサルタントの国家資格で、個人事業主含む中小企業の経営に関することを幅広く学ぶ。他にも購買に関する国際資格も取得した。 業務で培ってきたノウハウは支出管理やコスト削減に関する視点が強い。

これらの知識を融合していくと、自分が独自で行ってきた家計管理術が、結構理にかなっていることに気づいた。

試行錯誤したことが大分あったが、今では体系化してシンプルにまとめて伝えることができるのではないかと思う。

 

私はFPではない。

家計診断の記事や家計簿のICTツールなど、色々参考にしたり、使ってみたりしてきた。

どれも表面上は7,8割納得できるところだが、一番深いところでしっくりくるのは自分の編み出した方法や考え方だった。

家計の教科書のコンテンツが増えていくに連れ、一般のFPの記事からは見られない独自の考え方が含まれることに気づかれると思う。

これはモノやサービスを賢く買う視点が強いためと思う。

そして、家計を企業会計のように戦略的に改善していくというアプローチも色濃い。言い換えると、小手先の節約術以外に、家計の根幹の見直しを行い、より効果的な節約の可能性も狙っていく。

節約する選択をしなくても、家庭の運営や価値観をより深く真剣に考えることで、心の大掃除をした気分になる。

節約すると、

口座が整理される。

財布が整理される。

持っているものが整理される。

頭が整理される。

そして、心が整理される。

すると違う世界が見え、次の行動が自然に生まれてくる。

家計診断と節約を徹底することで磨かれた思考が、CFを高めるためのいろいろな扉を開いてしまうのだ。

 

家計診断と節約の効能は、貯蓄額の増加に留まらない。

 

家計の教科書の記事は、ちょっと食費とか、スマホ代とか安くする方法知りたいだけなんだけど・・・という方は不向きかもしれない。そのような情報はネット上にありふれているので、そちらを参照頂いたほうがよい。

懸命に節約しているのに、夫がすぐ浪費しちゃうんです、自分だけでも精一杯なのに、ほんとにやってられない!という方は、向いていると思う。

節約と家族関係は切っても切り離せない。パートナーの存在を無視する、管理する、または関係性を改善する、切る、など前提条件と戦略的なアプローチから考えて解決方法を探っていく。

 

節約は、時間をかければ数百万円~数千万円のキャッシュフローを生み出す金融商品と同じです。

それも最も効果を発揮させる方法は、保険営業マンのような外部者ではなく、家庭内のあなたの手によるものなのです。

大手企業はそのノウハウを持つ専門部隊を配備していますが、家庭では、家計に意識を向けるあなただけが、その有力な人材です。

自らの手で大きな改善効果の期待できる機会は、家計の見直しのほかにそうありません。

 

家計の教科書では、節約がもたらす驚くべき効果とやり方を紹介していきます。また、あなたは節約をして、何を得たいのか、どうなりたいのか。その答えを導くきっかけとなれば幸いです。