【解説】お金の悩みを解決する方法

現代においてお金の社会的地位は高い。

金(キン)より圧倒的に高い。

それだけ多くの人々が欲し、その利用価値を見出し、信用している。

おまけに数値化されているから価値も分かりやすい。

紙幣で持っていても、データで持っていても、取り合えず蒸発してなくなりはしないだろうし、今後少なくとも数十年にわたって、この価値は続くだろう。

一方で、年々生きるのが効率的になってきている人間社会。お金がないのは死活問題である。お金があるからいろいろなことが便利に利用できる。食材も近くで手に入るし、雨風しのげる家で水道やガスが安全に利用できる。お金さえ支払うことができれば。介護や育児、虫歯の治療。ちょっと困ったこともお金を支払えば解決できる世の中にどんどんなってきている。

だから我々の人生で、お金がとても重要なものであることは言うまでもない。貧乏人から金持ちまで、議論の余地なし。

問題は、十分なお金を手にすることができるかだ。ほぼすべての人が、これを考えている。共通問題だ。誰だってより多くのお金を持っていたい。

多くの場合、労働すればお金を手に入れることができる。ところが、手に入れられるお金の額は人によって差がある。これが諸悪の根源である。格差が生まれる。ちなみに生きるのに必要な支出の額も人によって差がある。銀座で豪遊しようが、介護・教育サービスに支出しようが、とりあえず人によって支出には差がある。

手元にお金を残せなければ、今の世の中の効率的にした部分を、活用できなくなる。そうならないようにみんな考え、行動するわけだ。

お金の問題は人生の大部分を占める。一生お金のことを考え続け、死ぬだろう。

別に他のことを全く考えないわけではないが、お金のことを考える時間は、人生の多くを占めるはずだ。それも全ての人が。

この悩みがなくなった世界はどんなだろうか?

人々は何について自分の頭脳と時間を使うのだろうか?

私はお金の悩みをなくそうと、ここ数年生きてきたが、皮肉にもお金のことをますます考えるようになった。お金の本質を。

決して悪いことではない。マネーリテラシーを磨き、お金の仕組み、社会の仕組み、人々の行動心理など、学習するきっかけになった。世の中を異なるアングルから見えるようになったように思う。

そして、お金の悩みはさっさと片付けて、もっと他のことに時間を費やしたいと思う。もっと他に興味があることに。

残念ながら、お金に関する興味はまだまだ失わなさそうだ。

もっと大金持ちになった気分を味わってみないと思うし、今まで会わなかったコミュニティの人たちと交流して、見聞を広めたいと思ったりもする。

読者の皆さんも、お金について悩んでいることでしょう。悩みを課題としてとらえると、大きく2つに分解できるはずです。

1.収入を増やす。

2.支出を減らす。

当サイトでお役に立てるのは、特に2の部分ですが、本質的にお金について学ぶと、収入と支出について共通することもたたあります。

そのうちの1つが、お金の流れと時間の関係です。

お金の増減額は、時間がたてば経つほど大きくなるという特性があります。

例えば今月1,000円の節約、または増収をしたとしましょう。それが単発で終わることであれば、1,000円家計に貯まるだけです。しかし、それが未来永劫ずっと続く事象であれば話が変わってきます。例えば、毎月の保険料を1000円下げられたという話で、それが残りの20年続くということであれば、1000円x12カ月x20年=24万円が家計に貯まるという話です。

このように、1つの事象でも、効果が長く続くものなら、節約効果が増大するのです。

言い換えると、いきなり高額の収入増・支出減は見込めないということです。高額の収入増・支出減は長い時間をかけて、ゆっくり行われていきます。毎日を変化の中で生きている我々には実感しづらいところで、お金はゆっくり増減するのです。

大事なのは、この長期のお金の流れを作り出すことに意識を向け、日々行動することです。単発で何かを一生懸命やっても、続かなければほぼ意味がないでしょう。家計の現在の支出を見直し、小さなテコ入れを行い、それが自然な形で続くものであれば、ジワリジワリとお金が貯まっていきます。当事者がそれに気づいているかいないかで、この仕組みの持続性は変わってきます。場合によっては、通帳の額には明示的に表れないかもしれません。しかし、節約の仕組みが回っていることに気づくことは、重要で、強力です。

なぜならその仕組みがうまく機能しているかしていないかで、余計なお金のことを考えなくてよくなります。現実的に現状を把握できるようになり、自然に次のやるべき行動を考えることができるようになります。

今月も赤字だ・・・どうしよう・・・なんて途方にくれることもなくなります。お金の流れをわかっていれば、その状態がどれくらい続くか、予想できるはずです。また、必要な一手もわかるはずです。

宝くじに当たって・・・なんて余計な期待はしなくなります。どれだけ確率が低いことか、わかるようになります。また、宝くじに当選しても、どのような人生になるかも、想像できるでしょう。

お金の問題を片付けるためには、お金の特性を知り、仕組みを練りだし、時間を味方につけることです。

仕組みは独創性次第で、大きく儲けることも可能でしょう。これは増収の場合。節約は、限界があります。

ただし、時間を味方につけなければならないのは万人共通ですし、増収も節約も共通です。

いきなり額を変えることではなく、じっくり増やしていく仕組みを探し続けましょう。

そうすれば、非現実的なお金の悩みは消え、そのような情報にも惑わされず、自分の頭を整理できるようになるでしょう。