夫婦になって、家計のやり繰りをしようと、食費を節約したいけど、どうやり繰りしようか考えますよね。
男性と女性で節約への意識の度合いも違うし、食事に対する価値観も違う。夫婦ORカップルで足並みそろえて食費を節約していくことは、案外難しいことです。
私は夫という立場で、夫婦二人暮らしだったころ、食費の節約を試みました。3年におよぶ努力の結果、食費を節約した努力は、家計の節約には、ほとんど貢献しませんでした。
この記事はこんな人に向けて書かれています。
- 夫婦二人暮らし家庭の食費の節約はいくらぐらい効果がでるのか知りたい。
- 二人暮らしの家計を効果的に節約する方法を知りたい。
食費の節約は、ほとんど意味ない
まずはこのデータを見てほしいです。
夫婦二人暮らしのとき、家計簿をつけていたときのデータの一部です。
約3年の夫婦の家計管理データで証明します。
食費の占める割合は実は総支出の13%ほどでした。
一般に、家計の支出のうちの食費の割合は20~25%くらいと言われていますが、これは税金の支出や特別支出を考慮していない場合が多いです。
しっかり自分でお金の出入りを計算してみると、食費の割合はそこまで高くありません。
因みに、「エンゲル係数」は消費支出に対する食費の割合で、税金や住宅ローンの支払いは消費支出には含まれません。エンゲル係数で20~25%と言われても、実際の総支出から食費の割合を出せば、15~20%くらいに落ちます。
うちの家計は外食費が高かったです。子供が生まれる前は、割とお金と時間の自由があり、平日1回、週末1回と毎週1~2回外食していました。
そうすると一か月あたりの外食費は約2万円。
食材費は月4~5万円くらいだったので、たまの外食費が食費の3割ほどに上ってしまいます。
これは計算してみて初めて、その大きさに気づきました。
家計簿をつけ、実際の食費の額と月ごとのばらつき具合がわかりました。
外食は家計簿をつけることで、徐々に減っていく傾向がみてとれます。
ちなみに消費税は当時8%でした。
とはいえ、外食をしないと、毎日毎食料理する負担が重く、カップルの気分転換にならないと思っていました。
食材費を節約しようとしても、月4万円から35,000円になるくらいでした。
正直頑張れないことはないですが、買い物に失敗すればパーになってしまうのが痛かったです。
例えば、イチゴなどの高価なフルーツを買って腐らせてしまう、ふるさと納税と同じタイミングで同じ食材をかってしまったことがあります。
また、食べたことのない食材というのも、選びたかったですが、値段が高い傾向にありました。
そうすると新しいものに挑戦しなくなってしまいました。
ちょっといいものを試してみたいというワクワク感を人生から取り去ってしまうのは悲しいなと思いました。
買い物も人生の一部であり、楽しみの一つです。
多少の贅沢というより、多少のおためしをして新しい食材との出会いを大切にしたいと思っていました。
二人暮らしの食費は、無駄遣いしてない感覚があれば問題ない
食費の節約は多数紹介されています。
食費を節約する行為が楽しければ、それはお金以上の幸せにつながると思います。食費の節約は、金銭以上のメリットを家庭にもたらします。
しかし、やりすぎれば、夫婦間の軋轢(あつれき)を生んだり、不幸せな方向へ向かってしまうものです。
夫婦で楽しめない節約は危険信号だと思っていい、というより続かないでしょう。
そして続かなければ、節約の効果はありません。
基本的には、「無駄遣いしていないよね」の感覚を共有できていれば問題ありません。
「今日はちょっと贅沢した」も問題ないです。
「最近ちょっと贅沢してない?」を「無駄遣いしてないよね」に戻せれば、十分健全です。
贅沢が慢性化してくれば、それは危険信号です。
また、「ここ削ればもっと食費安くできるよ!」も危険信号です。
食費の節約には最適解があり、夫婦でその範囲を探しましょう。
食費の節約を完璧にするのも非効率
それでも食材はムダになることはあります。
使いきれなかった野菜、消費期限切れのヨーグルト、これらがない家庭はパーフェクトすぎです。
共働き夫婦であれば、食料品の買い出し、冷蔵庫内の在庫管理、献立・料理をパーフェクトに行う時間もエネルギーもありません。
お互い家庭以外にも、仕事や人付き合い、趣味があるので、家庭の食材に完璧な管理を目指してはいけません。
節約への意識が高いほど、食材の無駄は無視できなくなります。
しかし、これらを防ごうとするには、二人暮らし、特に共働き世帯には膨大な努力が必要です。と同時に、それらを徹底したところで、削減できる金額があまりにも小さいことに気づくべきです。
これらの食材のムダ削減は、後述する固定費に比べ、大した節約効果を生まないからです。
夫婦の家計の支出全体を把握せよ
食費が支出全体のどの程度占めているか。それを把握することが肝心です。
あまりにも高すぎる場合は、見直しに着手してみるのがいいでしょう。
因みに総務省の家計調査によると2019年の2人以上の世帯(平均世帯人数は2.97人)の食費平均額は75,258円。内外食費は11,875円。エンゲル係数は25.7%です。
出典: 政府統計「家計調査」「家計収支編」「二人以上の世帯」の2019年次データをもとに作成
結局、固定費の削減のほうが効果的で本質的
固定費の見直しのほうがはるかに楽です。
例えばスマホ代。一度調べて見直して、格安スマホに切り替えてしまえば、夫婦二人で16,000円が3,500円くらいになりました。
他にも生命保険を見直せば、一か月あたり5,000~10,000円を削減出来たりします。
また、不必要なサブスクリプションを見直すだけで、毎月数千円程度の支出を減らすことができます。
これらは食費と違ってたった一度見直すだけで、永続するので、かなりコスパのよい節約方法です。
節約は継続することで、その効果を大きく発揮します。
毎日の頑張りが必要な節約は、それだけの努力コストがかさみます。
楽しくない食費の節約を毎日意識したり、めんどうでも細かく電気を消すという暮らしは、継続する労力も蓄積します。
結果、固定費の見直しよりも節約のコスパは高くありません。
まとめ:夫婦で食費の節約を頑張っても、そんなに効果ない
食費の節約を頑張ってもいいのですが、家計の支出から考えれば、結局固定費を見直すほうが報われます。
食費を節約する行為自体を楽しむ程度がいいです。
無理強いが発生した時点で、家庭の不仲の原因になります。
夫婦に限らず、食費の節約は、家庭を幸せにする目的にかなった程度がそれぞれの家庭にあります。
本当に家計の支出を押さえたいのであれば、まずはスマホ代、生命保険、家賃に時間をかけたほうがより効果的です。
それではまた。