![解説-車の総コストは車両価格の約2倍かかる](https://ajo-consulting.com/wp-content/uploads/2019/06/解説-車の総コストは車両価格の約2倍かかる.png)
車を持っているとどれくらい費用はかかっているのか?
車のトータルで月々にかかる維持費を計算する方法を具体例で説明します。
この記事はこのような読者に向けて書かれています。
- 今持っている車の維持費がどれくらいかかっているのか簡単に計算したい
- 車の維持費を含めたトータルコストを一月当たりの金額で知りたい
自動車を持つことのデメリットとして、その圧倒的に高額な維持費があります。
車は都心以外で電車などの交通インフラがないところでは、生活になくてはならないものですが、油断しているととても高額な維持費を垂れ流している事実に気が付きません。
車は本当に必要なのか、その判断の質を高め、車の買い替え時に冷静に予算を組むためにも、自動車の維持費を含めた1月当たりのトータルコストはどれくらいかかっているものなのか。
そのための簡単な計算方法で数字してみましょう。
数値化すれば、安心できるし、家族と共有できると、話し合いもスムーズに納得のいく結論を導くことができるようになります。
【自動車購入時に9割の人が知らない】車の維持費を計算する方法
車の維持費を計算する方法を、具体例で紹介します。
自動車のトータルコストは初期費用、固定費、変動費の3つに大別すると、計算しやすい。
早速具体例で示します。
これは日産ノートe-powerを10年乗った場合です。
因みに筆者は日産ティーダという車に乗っていますが、現在このモデルはノートに統合されてしまったので、後継のノートe-powerで説明しています。
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初期費用
初期費用はいわゆる乗り出し価格です。
これには車両本体価格、オプション価格、購入時にかかる税金や手数料などを含めた総額です。
中古でも新車でもディーラーに支払うお金と考えればよいでしょう。
ローンを組む場合は、利子含めたトータルの支払額となります。
固定費
次に固定費ですが、毎月、毎年、あるいは一定期間で決まった金額が定期的にかかるお金です。
自動車税・毎年
自動車重量税・2年に一度。購入後3年目から
自賠責保険・2年に一度。購入後3年目から
任意保険・毎年
車検費用・2年に一度。購入後3年目から
駐車場代
上記にあげたものが代表的です。
ご自身のケースで金額を確かめてみましょう。
見落とされがちなのが税金群。
毎年かかる自動車税と、2年に一度ある車検のときに支払わなければならない自動車重量税と自賠責保険。
金額も大きく、車の維持費を大きく膨らませています。
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変動費
ガソリン、燃料代 過去の記録、記憶を頼りに
オイル交換代 6カ月に一度
タイヤ交換代 3年に一度
バッテリー交換代 3年に一度
洗車代 3カ月に一度
高速利用料金 過去の記録、記憶を頼りに
事故修理・突発的な出費 過去の記録、記憶を頼りに
変動費は、変動の大きさの度合いがそれぞれ異なります。
その場合は、過去の記憶や記録を頼りに、単価や一定期間あたりの費用を算出します。
12カ月法定点検もあるたびに整備工場への支払いも発生します。
また、過去にぶつけてしまったり、事故をもらってしまったことはないでしょうか?
そのような事故・修理代も長年に渡れば発生しうる可能性は高いので、過去の記憶・記録をもとに計上します。
私の事例では過去にぶつけてドア2枚交換したり、タイヤがパンクしたことがありました。
変動費を固定費化する
変動費は、細かい数字があっても、ざっくりコストを計算するのには複雑すぎます。
そこで、固定費化してシンプルにします。
それぞれの単価の平均を割り出します。
電卓を使ってもいいですが、1000円単位でえいやで計算するのだけでも十分です。
細かい正確性に捉われないことが重要です。
そして単価を使用する期間で割ります。
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この例では、例えばオイル交換に毎回4000円くらいかかっていて、6カ月に一度くらいで交換している場合で、
4000÷6=667円が毎月のオイル交換コスト
4000x2回x10年=8万円が10年間のオイル交換コスト
という計算となります。
ガソリンは一回に5000円程度かかっていて、1か月足らずで給油しているので、7000円x10年間の月数120カ月で計算しています。
ガソリンと燃費については、こちらの記事で詳しく解説しています。
車の一カ月あたりのトータルコストを計算するには、何年乗るかが重要指標。
あくまで計画、予測を立てます。
乗る期間を定めたら、車両価格をその期間で割ります。
例えば乗り出し300万円の車を10年乗るとしたら、
1年あたりの車両価格は30万円。
1カ月当たりの車両価格は25000円です。
一般的に長年乗れば乗るほど安くなります。
愛車は大切にずっと乗り続けるほうがコスパも高いです。
時間当たりのコストで、分母が大きくなるから。
最後に、一カ月当たりの車両価格+固定費+変動費を合計します。
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この場合、
1カ月当たりの車両費が18,000円
1カ月当たりの固定費が18,000円
1カ月当たりの変動費が13,000円(ガソリン代以下が変動費)
合計で49,000円、車にかけている費用ということになります。
10年乗った220万円の車の総費用は430万円となりました。乗り出し価格の約2倍ですね。
因みに同様にこの車を7年乗った場合、の総コストは370万円、月当たりのコストは44,000円となりました。
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長く乗れば乗るほど、自動車は安く乗れます。
まとめ
車両価格+固定費+予算化した変動費で車の月々のトータルコストを計算できる。
以外にも車の所有コストは高額です。
決して贅沢ではない小型車の日産ノートe-powerの例でも、月当たりのコストは36,000円~44,000円くらいかかっている。
移動手段を手放す代わりに、今より家賃が高くてもアクセスのよい駅近に引っ越したって、実質支出を上げずに便利な地域に住むことも検討する余地があります。
車の固定費は忘れられがちですが、確実に家計を圧迫するほどの額にのぼっています。
変動費の交換部品代の単価が高い。
自動車税をはじめ、定期的な税金が高い。
食費を毎日節約するよりも、どんな車を持つか・持たないかの判断基準を磨いたほうが、はるかに豊かに人生を送れます。
また、月当たりのコストの算出方法は、車だけでなく、家電や家具のような耐久消費財にも当てはめることができます。
初期費用を使用期間で割る、変動費をざっくり固定費化するというやり方で、パソコンや冷蔵庫の月当たり費用も計算できます。
家電や家具の費用の計算方法も別記事で紹介しています。
それではまた。