資産運用におすすめの本を3冊紹介します。
投資家界隈では知らない人はいないと呼ばれる名著です。
- ウォール街のランダムウォーカー
- 敗者のゲーム
- 株式投資の未来
これらは絶対読んでおくべきバイブルです。
というよりも、資産運用を継続するにあたって、今後10年以内に必然的に読むことになるであろう本です。
今は誰もが簡単に株式投資や投資信託などで資産運用をすることができることになりました。
長く投資を続けていると、
- 不安になったり、
- 迷ったり、
- わからないことがでてきたり
します。
そんなときには、主体的に学習できるチャンスです。
- 投資を既に始めている人で、
- 自分の投資について、不安・迷い・わからないことを解消したい。
- 自分の投資の指針を強くしたい。
これらには共通して、このような特徴があります。
- 長期投資でブレないためのバイブル本
- 不安になったときに読み返したい
- 長期投資家として避けては通れない名著
ウォール街のランダムウォーカー
著者 バートン・マルキール
主張 株式は短期的にはランダムウォークする(過去と未来の動きは無関係)
著者はプリンストン大学の教授で、経済学博士です。大統領諮問委員会を歴任したり、大手の資産運用会社であるバンガードの社外取締役などを勤めていました。
プロフィールから読み取れるのは、経済学の分野で人生を賭けてきたということです。
彼の主張は、株式の動きはただのランダムであり、その動きを読み取ろうとすること自体が無意味としています。
この本に書かれているそれを象徴するエピソードで、コインを投げて表がでたら上に、裏が出たら下に行くチャートを学生に作らせ、それを経済学の専門の友人に見せたところ、「これは絶対に買いのトレンドを示している!いったい何という銘柄だい!?」と言わしめました。
これは、株価の動きは、数学的に何の意味ももたないということを裏付けしており、テクニカル派を一掃しています。
一方、株式のトレンドは長期的には上昇傾向で、債券や他のどの資産よりも安定的で高いパフォーマンスを示すということも示唆しています。
つまり、今日明日のニュースはおろか、1~2年単位の市場の動きなど、読もうとしても徒労に終わるが、積立投資のように、ドルコスト平均法で10年以上長期間株式をただ保有しているインデックス投資が最も確実に資産を増やせる方法だということです。
投資家=長期投資家と定義し、トレーダーは投資家の毒とも主張しています。
彼自身は山っ気のある相場意識が強い人で、インデックス投資はあまりにもつまらない。だから、ポートフォリオの中核、または一部をインデックス投資で運用し、残りの資産でアクティブ運用するような方法も示しています。
おすすめの理由は、短期的な株価の動きに惑わされない心を育てるのに役立つからです。
敗者のゲーム
著者 チャールズ・エリス
主張 個人投資家はインデックス投資に徹すれば負けない
この本では、株式投資というマーケットでの勝ち方を、テニスで例えています。
テニスのポイントの取り方は大きくわけて2通りあって、1つは相手が打ち返せないような勝負球を打ってポイントを取りに行く方法と、2つ目は、ひたすらマシーンのようにボールを打ち返し、相手のミスショットによってポイントが入る方法です。
プロテニスプレーヤー同士のハイレベルな戦いでは、勝負球を打っていかないと勝てないゲームですが、素人同士で試合のレベルが低くなるほど、相手のミスショットによるポイント取りの割合が増えてくるそうです。これを、敗者のゲームと呼んでいます。
つまり、私たち個人投資家は、プロを相手どったつもりで、勝ちにいくような行動はする必要がないどころか負けてしまうため、ひたすらインデックス投資のような市場平均を買い続けるという姿勢を保てば、大勝ちすることはないが、絶対に負けないというのです。
おすすめの理由は、これも相場が上振れたり下振れしたときに、無意味な行動にでず、ひたすらインデックス投信を買い続けるような姿勢を保つのに役立つからです。
株式投資の未来
著者 ジェレミー・シーゲル
主張 長期投資のインカムゲインが一番儲かる
この本には、こちらの有名なチャートが載っています。
出典:株式投資の未来 ジェレミー・シーゲル著
幾度となく改訂版がでており、チャートが2011年まで伸びているものもあります。基本的にチャートのトレンドは同様の傾向を示します。
株式投資の分析を過去200年以上に渡って示しており、このチャートがどのように作成され、どのようなことが読み取れるかということが書かれています。
また、株式投資の基本姿勢は、長期、国際分散、配当重視であることを強く主張しています。
特に、配当の重要性が他の2冊よりも強い気がします。
投資家が株式投資から得られるリターンは
- 値上がり益
- 配当金
の2つです。
現代でもハイテク企業などの成長率の高い企業が注目されがちですが、長期で本当に投資家に利益をもたらすのは2つめの配当金であり、高成長により期待される値上がり益など取るに足らないとデータをもって主張しています。
というのも、成長が期待される企業は、既に株価は高い状態にあり、値上がりは思ったほどでない結果に終わるからです。
一方、配当を出す企業を長期で再投資し続けると、とても大きな金額になるのです。
私たち人間は、20~30年の長期で物事を見ることができないため、これは多くの人が気づかない視点ということです。
GAFAやマイクロソフトなど、成長著しい企業への投資で利益を狙うよりも、長期で堅実に配当金を期待できる消費財の企業のほうが儲かる可能性が高いということです。
おすすめの理由は、日々のニュースでよく聞く高収益企業への投資は高値掴みする可能性を秘め、一歩下がって長期的な目線で物事を見られるようになるからです。
Youtubeを見れば、効率的に勉強できる
これらの本のデメリットとしては、どれも分厚く、やや専門的で初心者には読みづらいです。
私も最初に読んだときは、なぜこれが名著なのかよくわかりませんでした。
今は本の内容をわかりやすく解説してくれる動画があるので、まずはそれを視聴するのがよいでしょう。
以下、それぞれのYoutube動画へのリンクです。
ただし注意点として、サマリー動画はどうしても作成者の編集次第で内容が偏ったり、肉薄になります。対策として、異なる投稿者の動画を視聴するのがおすすめです。
本稿の上記の説明も、だいぶ偏っています。
3人くらい視聴すれば、満足するか興味もわいてくると思います。
興味が湧いてから実際に本を読むのが効率的です。
また、本は全て読む必要はありません。
目次で興味をもった章から読んでみましょう。
詳しくはこちらの記事が参考になります。
まとめ 資産運用におすすめの本3冊と勉強法
おすすめの本は以下3冊。
それぞれの主張は、
- 株式チャートは短期的にはランダムウォークする
- 個人投資家はインデックス投資で勝負すればプロにも負けない
- 積立分散投資し、長期で運用すれば、株式が最も確実に儲かる
因みに、金持ち父さん貧乏父さんもおすすめです。
この記事にたどり着いた人は既に読まれているかもしれませんが、この本も多くの人のお金に対する認識を変えてくれました。
「サラリーマン=人生」だった考えを根本からひっくり返してくれます。
また、お金の仕組み、経済の仕組みをわかりやすくまとめた動画もあります。作成者のレイ・ダリオ氏は世界最大のヘッジファンドであるブリッジウォーター社の創設者です。
上記3冊よりも、はるかにわかりやすい上に、内容は深いです。
こんな記事も書いています。
それではまた。