こんにちは、AJO(@ajo_kakei)です。
これから積立投資や資産運用をする人にとって、iDeCo口座は間違いなく活用すべき口座です。
ただ、iDeCoを使うメリットについては、投資経験が豊富な人と同じように肌感覚でわかるというのは難しいのが現状です。
60歳になるまで引き出せない口座に、毎月資金を入れていくには、きちんと金額的なメリットを理解した上で始めるべきです。
そこで、一般的なサラリーマンがiDeCo口座を開くのと、普通の口座で投資するのでは、実際にいくらお得になるのか、シミュレーションで見ていきましょう。
この記事を読めば、iDeCo口座を使うことで一体いくらお得になるのか、具体的な金額でわかるようになります。
- iDeCoがどれだけお得なのかイマイチ実感がわかない
- 60歳まで引き出せないから、気軽にはじめられない
- iDeCoが話題になっているのは知ってるけど、複雑すぎでスッキリ整理できていない
iDeCoを使う金銭的メリット:前提条件は30歳サラリーマン家族持ち
iDeCoのメリットは様々ですが、特に大きいのが以下の3つです。
- 拠出額を経費として差し引ける(→積立時の節税)
- 運用利益が非課税(→通常は利益の20%は税金で持っていかれる)
- 解約時も非課税(→通常は譲渡益の20%は税金で持っていかれる)
前提条件は以下です。
- 年収700万円の会社員
- 30歳から毎月2.3万円を30年間積立投資する
- 60歳で積立終了後も10年間運用を続け、70歳で一括で受け取る
- 妻・子供2人を扶養(所得税率20%)
- 平均運用利回り3%
今回のシミュレーションでは所得税は20%とします。700万円よりも低い年収であれば、所得税は10%になったりしますが、一般的にはほとんどのサラリーマンが所得税率10~20%になります。
所得税率早見表
引用:国税庁の資料を元に筆者作成
このようなモデルケースでiDeCo口座を使った場合と、通常の口座を使って積立投資した場合の実質リターンを比較してみましょう。
普通口座で2.3万円積立てると40年後に569万円になる
普通の口座で積立投資をすると、2.3万円×12か月×30年間=828万円の総投資額になります。
平均利率は3%としていますが、実際は配当や譲渡利益に約20%課税されるため、実質の利率は3%の8割ほどの2.4%が利回りになります。
30年間運用後の金額は1,211万円、40年で1,539万円になります。
40年後の70歳で一括で受け取る予定なので、1,539万円ですが、ここで増えた分(1,539万円ー828万円=711万円)に対して約20%の税金が課されます。
約142万円を納税後、受取金額は1,397万円です。
総投資額の828万円を差し引くと、569万円が40年間の運用で手に入れた実質リターンです。
iDeCo口座で2.3万円積み立てると40年後に981万円+αになる
一方で、iDeCo口座を開設して同じ運用をしたらどうなるでしょうか。
積立投資の総額は、2.3万円×12か月×30年間=828万円で、先ほどの例と変わりません。
ただし、iDeCoでは投資額は控除されるので、毎月2.3万円のうち所得税20%+住民税10%分は節税できます。
金額にして毎月6,900円、毎年82,800円、30年間で約248万円ほどの節税になります。
はっきり言ってこれだけでもiDeCo口座使ったほうがお得です。
さらに、運用時にも課税されないので、3%平均利回りで運用できると30年後に1,340万円、40年後には1,809万円ほどになります。
40年後の70歳で受け取る金額が1,809万円となり、課税されません。
積立額828万円との差引額は981万円となります。
これに毎年30年間の累計248万円を節税してきた金額を足し合わせて、1,229万円が実質リターンとすることができます。
普通口座では569万円が実質リターンだったので、その差は660万円。
口座をiDeCoというものだけに変えるだけで、これほどリターンの金額の差が生まれます。
まとめ 同じ運用方法でもiDeCoを利用するだけで実質660万円以上プラスの効果
かなりコンサバに見積もったため、現実はそれ以上(1,000万円とか)の差額が出る可能性もあります。
老後資金を貯める目的の運用ならば、iDeCoを活用しない手はありません。
60歳まで引き出せない制度と、60歳まで引き出さない運用方針がマッチするなら、ぜひiDeCoを活用したいですね。
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それではまた。